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ウクライナ軍はロシア黒海艦隊の拠点があるクリミアへの攻撃を強化している。ウクライナ軍は10月30日、クリミア半島にロシア軍が設置する防空システムの一部への攻撃に成功した。ロシアの軍事ブロガーは、ウクライナ軍が攻撃に使用したのは、米国供与の短距離弾道ミサイル「ATACMS」(射程165キロ)の可能性があるとしている。米シンクタンク・戦争研究所は、ロシア軍のレーダーシステムが損傷し、20人以上が死傷したことを指摘した。ロシアの軍事ブロガーは1日、ウクライナ軍がクリミア半島北東部のストリルコベにあるロシアのドニエプル軍司令部に対して、ミサイル攻撃したと主張。ウクライナが発射したのは英国から供与された空中発射巡航ミサイル「ストームシャドー」と自国製の巡航ミサイル「ネプチューン」で合計4発とされている。ロシアの防空ミサイルはその半分しか迎撃できなかったが、司令官は無傷だった。親ロシア派のへルソン州知事によると、ロシア軍は1日、クリミアを狙ったウクライナのミサイル7発をヘルソン州上空で撃墜した。クリミア半島を巡っては、ウクライナ軍は9月、ロシアの黒海艦隊司令部や造船所に対し、ミサイル攻撃を相次いで実施していた。
ウクライナ軍は今年6月上旬から、ロシアへの大規模反転攻勢を展開するが、一進一退の攻防を繰り返し、東部、南部の前線に膠着打開の兆しは見えない。ゼレンスキー大統領は10月31日の演説で、われわれは、あまりにも早急な成功に慣れてしまった世界に住んでいる」とし、早急な成功を期待すべきではないと釘を刺した。ウクライナ軍のザルジニー総司令官は1日、英誌「エコノミスト」への寄稿で、「ロシアとの戦争が一進一退の消耗戦に移行しつつあり、このままではロシア側に兵力再建の時間を与えてしまう」と危機感を表明した。また、ザルジニー総司令官は、ロシアの航空優勢がウクライナ軍の前進を困難にしていると述べ、「ロシアの防空網に対処するためには、大規模な無人機攻撃を実施すべきだ」との見方を示した。また、ザルジニー総司令官は、「局面打開のためには、空軍や通信妨害などの電子戦の強化が必要である」と訴えた。米戦争研究所の最新情報を基礎に戦況を詳報・解説する。
★ゲスト:黒井文太郎(軍事ジャーナリスト)、長谷川雄之(防衛省防衛研究所)
★アンカー:末延吉正(ジャーナリスト/東海大学教授)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
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