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今年最後の3連休、紅葉も見頃です。秋田県のあるローカル鉄道沿線には多くの外国人観光客が、紅葉目当てに遠くから訪れています。どんな魅力があるのでしょうか。
■台湾で“東北ブーム” 観光客「日本旅行が好き」
広大な自然の中を走り抜ける列車。田園地帯を抜け、山を越える路線の列車は、美しい景色を見ることができることから「走る美術館」とも言われています。
埼玉からの乗客：「電車に乗って紅葉を眺めるのが一番興味があるので」
大阪からの乗客：「車窓でしか見られない紅葉が見られるというのが、すごい魅力かなと思いますね」
日本屈指の絶景が広がるローカル路線、秋田内陸線沿線の紅葉がこの3連休、見頃を迎えます。
東京駅から秋田新幹線でおよそ3時間、歴史ある武家屋敷が立ち並ぶ、角館。風情ある町並みは、東北の小京都とも呼ばれています。
ローカル線の始発駅、角館駅前。観光客のほとんどは海外からの人たちです。
台湾からの観光客：「台湾。台湾の人は日本旅行が好きです」「また旅行をしに日本に来ました。秋田は本当に風景がきれいで人も優しいです」
今、台湾では秋田など東北地方が人気だということです。なかでも、秋田のローカル線の車窓が美しいと話題になっているのです。
■映えスポットで減速走行 紅葉をじっくり堪能
駅舎の中は、あっという間に外国人観光客でいっぱいになりました。皆さんチケットを買い求めているようです。
秋田内陸線は、仙北市から北秋田市を南北につなぐ全長94.2キロを走ります。
2500円の1日乗り放題のチケットを購入すると、すべての区間で何度も乗り降りできるのに加え、乗車日から来年の3月末まで無料で乗り降りができるリピーターチケットがもらえるため実質半額となり、お得になっています。
秋田内陸線は1両編成から走るディーゼル車。彩り豊かな車両は大自然の中でひと際目立ちます。
席はほぼ満席で、8割くらいが外国人とみられます。
角館を出発すると終点の鷹ノ巣まではおよそ2時間半。のどかな田園風景を抜けると、あっという間に木々が色づきます。
乗客はみな、カメラを片手に美しい風景に夢中の様子です。
運転席のすぐ横の特等席には、多くの人だかりができています。
台湾からの観光客：「（Q.きれいに撮れていますね）はい」「（Q.どうしてここに？）東京の友達が紹介してくれた」「（Q.インスタグラムにあげる？）はい」
そして列車は内陸線屈指の絶景が広がるエリアに入ります。この区間には、いくつもの紅葉スポットがあります。
大又川橋梁は山間を流れる阿仁川と紅葉のコラボレーションが美しいスポット。速度を落として走行するため、じっくり紅葉を堪能することができます。
■途中下車OK マタギ駅弁に舌鼓
秋田内陸線の中間地点、阿仁合駅に途中下車。寄り道をするのもローカル線の魅力です。
鉄道旅といえば、やはり駅弁。予約すれば、途中駅で受け取ることもできるのです。
阿仁合駅観光案内窓口 武田千鳥さん：「秋田内陸線の沿線ならではの食材を使ったもので、阿仁のマタギ飯は馬肉が入っています」
他にも秋田の比内地鶏が入った弁当など、全部で6種類が販売中です。
■“豪雨4カ月運休”から大復活「今年は順調」
ローカル線の紅葉に喜んでいるのは、観光客だけではありません。
秋田内陸縦貫鉄道の吉田裕幸社長です。
吉田社長：「（去年は）8月から紅葉時期の4カ月間、阿仁合から北側が全部だめだった。昨年はダメージがあまりにも大きくてどうしようかと思いましたけど、今年はおかげさまで順調に取り返すくらいご利用頂いている」
去年8月、秋田を襲った大雨の影響で一部の区間がおよそ4カ月にわたり運休。今年の秋は全線が復旧して初めて迎えた紅葉シーズンでした。
台湾からの観光客：「（Q.台湾に紅葉はある？）少ない、山の上だけ。この辺の景色は素晴らしいから大好き」
災害や新型コロナウイルスなどの影響で利用者が減少していましたが、外国人観光客を呼び込もうとPR活動に力を入れたところ大成功となりました。
吉田社長：「鉄道が好きなのが台湾だったりタイだったり、そういった所からお客さんがいらっしゃるようになりました。特に見て頂きたいのは秋田杉の比率が割と多いんですね。山すべてが赤い・黄色い。これもきれいなんですけれど、緑のままの杉とのコントラストを楽しんで頂けるのかなと」
■駅構内に温泉施設 穴場“秘境ダム”での紅葉も
途中下車した、阿仁合から再び列車に乗り15分。阿仁前田温泉駅の構内には、全国的にもとても珍しい温泉施設が併設されています。
源泉かけ流しの湯は旅の疲れを癒やすのにぴったり。温泉に入り、駅周辺に足を延ばす人もいるといいます。
沿線には、知る人ぞ知る絶景スポットがあるといいます。
クウィンス森吉 柴田敏也さん：「（Q.この辺りでおすすめスポットは？）ここから車で10分行ったところに森吉山ダム、四季美湖があり、そちらの周辺が今、見頃となっています」
観光客があまり訪れない穴場。どんな絶景が見られるのでしょうか？
湖と紅葉という最高のロケーションに加え、夕方になり日が傾いたことで紅葉がより色づいて見えます。
森吉山ダム広報官 管理人 織山友里さん：「湖があるから気温も高くて、山の上から最後にここが色づく。来てもらいたいですね。良い所なので」
魅力いっぱいの秋田内陸線…。
吉田社長：「紅葉の見頃は今週末ぐらいがピークになりますが、11月の上旬～中旬くらいまでは見て頂けると思います。変に“観光地化”されていないところが、この地の魅力かなと思いますので、他の地域との違いを感じて頂けたらと思っています」
（「グッド！モーニング」2023年11月3日放送分より）
[テレ朝ｎｅｗｓ] https://news.tv-asahi.co.jp
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