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来年4月以降、働き方改革でトラックドライバーの残業時間に上限が課されることで、今まで通りに物が届かなくなるなどの問題が起きると予想されています。この「物流の2024年問題」。運転手や運送業の関係者に現状と対策を聞きました。
日本で1年間で運ばれる貨物はなんと40億トン以上。その9割を運んでいるトラックドライバーが危機に直面しています。
公明党 國重徹議員:「2024年度には輸送能力が14%不足する。つまり、荷物の7つに1つが運べなくなる」
いわゆる「2024年問題」。働き方改革でドライバーの時間外労働を上限960時間に制限することで生じる様々な問題で、特に人手不足が懸念されています。
岸田総理大臣:「物流2024年問題に向けては今月6日に物流革新緊急パッケージを取りまとめ、これから策定する経済対策のなかに盛り込む」
政府はトラック以外で鉄道や船舶による輸送量の倍増を目指すほか、宅配便の再配達を減らすために「置き配」にポイントを付与することなどを決めています。しかし、ドライバーにとって仕事の妨げとなっているものが他にもあります。それは「荷待ち」。
セールスドライバー 佐藤健一さん:「やっぱり時間がもったいないと思うので、何とかしてもらえたらありがたいです」
荷待ちとは、荷物の送り主や物流施設の都合によってドライバー側が待機している時間。国土交通省のデータによりますと、ドライバーの平均拘束時間12時間26分のうち、1時間半以上が荷待ちの時間となっています。
セールスドライバー 佐藤健一さん:「(長い時は)3時間ぐらいですけど、他の人だともっと4時間、5時間待った人がいると聞いた。他のドライバーなんですけど、荷待ちは給料が発生しないので何とかしてもらいたい」
ある調査によりますと、運送会社は荷主に対して荷待ちの時間などの料金を請求できていないとし、8割以上が適正な運賃を受けていないといいます。
トラボックス 皆川拓也社長:「各荷主さんと運送会社のなかで荷物を受け渡す時のルールとかをしっかりと明示いただくとか、あとは我々としても『待ち時間大体これくらいです』と伝えるとか。改善の一端は担えるかなというレベル」
今後、ドライバーの労働時間が短縮されることで、ますます荷待ちに時間も人も割けなくなるなか、トラボックスでは「人手不足」解消のシステムを進めています。それは荷物と空車トラックのマッチング。
フジトランスポート成田支店 村山侑弥さん:「弊社の一日の空車台数というのが大体一日、5台くらい」
この支店のトラックは全部で105台、これまで日々1割ほどが空車でしたが、半減したといいます。
そのシステムとは例えば、これまで東京から大阪に荷物を運んだ場合、帰りは荷台を空にして帰るケースもありました。それが現在では大阪で新たな荷物を見つけて東京に運ぶことが可能となり、また戻る途中で新たな届け先を見つることもでき、輸送の効率がアップしたのです。
トラボックス 皆川拓也社長:「(今後も)荷物を運んでほしい人、運ぶ人という立場は変わらないので、そういった人々がよりマッチングしやすくなれば、世の中の最適化のなかに我々のサービスが非常に効果が出てくるんじゃないかと」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
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