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夏の花火大会の開催を遅らせて、秋に開催する花火大会が増えている。この週末、全国各地で今シーズン一番の冷え込みとなり、花火を見物した人たちは突然の冷たい雨や寒さに襲われた。
■猛ダッシュ…真夜中の“場所取り合戦”
21日に開催された、「第45回 世田谷区 たまがわ花火大会」。今年は4年ぶりの開催となり、秋の夜空を彩る花火を一目見ようと、およそ30万人が会場を訪れた。前日の20日には、こんな光景が見られた。
深夜の花火会場に、100人以上の人だかり。その目的は、真夜中の場所取り合戦だ。
前日から場所取りしたグループ:「12時に場所取りができるらしいので、それを待ってます」
このグループは、毎年一緒に花火を見ているという。警備員が見守るなか、全員が少しでも良い場所を確保しようと猛ダッシュする。
前日から場所取りしたグループ:「(Q.いい場所取れてそうですね)ダッシュで取りました。多分、(打ち上がるのは)そこだから、何も遮らずに見える」
果たして花火は、きれいに見えるのだろうか。
花火の打ち上げ3時間前にもかかわらず、最寄り駅と会場周辺はすでに大混雑。歩道はすべて人でびっしり。駅から花火大会の会場へは通常、歩いて15分程度。しかし、当日は混雑のため1時間かかることもあるという。
警察官:「現在は、多摩堤通り上、車両規制の準備中となります。現在は通常通り皆さんの左手側を車両が通る形になります」
車道が通行止めになり、歩行者に開放。すると花火会場へ続く道は、瞬く間に人で埋め尽くされる。警備員の誘導にも力が入る。
歩行者の渋滞は駅前まで続いた。
浴衣の女性は、大学時代からの友達グループで花火を見るため、早めに到着したという。
大学からの友達グループ:「人混みすごいですね」「ネットにも1時間前だと、もう会場にたどり着けないみたいになってたんで」
■気温急降下…浴衣グループ「さむ~い!!」
夏ではなく、秋に開催される花火大会。昼間は「過ごしやすい」という声が大半だった。
花火を見に来た人:「(Q.秋に浴衣はどう?)良いと思います」「涼しいから、風通しいいし」「暑いよりはいいのかな、夏の暑い日よりは過ごしやすい」
中には、こんな人もいた。
花火を見に来た人:「今は、ちょっと暑いです」
しかし、夜になると、今シーズン一番の冷え込みとなった週末。21日の最低気温は14.3℃。会場へ続々と到着する観客のなかには、ダウンジャケットを羽織る人もいた。
夏の風物詩の「浴衣」を着た友達グループは…。
大学からの友達グループ:「さむ~い!」「見栄えは気にしない!」「あったかいほうが大事」
みんなでストールを被り、肌着を手首まで伸ばす。これでばっちりと思いきや、冷えた飲み物で、また寒く…。
大学からの友達グループ:「寒いわ、寒い!」「でも、おいしい、おいしい」「頑張って冷やしてきちゃった。保冷バックに入れて、保冷剤も入れてキンキンに冷やしてきちゃった」
会場で凍える観客に大人気だったのは、山形県の名産・あつあつの玉こんにゃくだ。
店員:「売れ行き、もう大変。目が回る、本当に。寒いからね、こっちの味方ですね」
花火を見に来た人:「ちょっと寒いので、温かいものを。気軽でいいなと思って買いました」
中には、寒さでカイロた毛布を使う人もいた。
■ゲリラ雷雨避け秋開催も…打ち上げ直前に雨
10月に開催された「第45回 世田谷区 たまがわ花火大会」。元々は、夏に行われていた。
開催時期をずらしたきっかけは、2017年8月に花火大会を襲ったゲリラ雷雨。落雷の影響で、花火大会に来ていた9人が、背中や手足にしびれを訴え、病院に搬送された。
観客は避難し、当然、花火大会は中止。翌年から、天候が比較的安定する秋に開催することになった。
しかし、打ち上げ直前、会場には冷たい雨が降る。多くの観客がシートで雨をしのぐ。
そんななか、強い思いを胸に、雨に耐える人もいた。
花火を見に来た人:「4年ぶりですから。30年、毎年見に来ていたんです」「(Q.じゃあ久しぶりに?)そうなんです。期待しているんです。だから雨なんか平気」
■冷たい雨に耐え…大輪の花「めっちゃいい!」
浴衣の友達グループは…。
大学からの友達グループ:「すごい、すごい!」「最高!めっちゃいい!」
30年間、たまがわ花火大会を見続けた女性は…。
花火を見に来た人:「(Q.無事上がりましたね花火)すごいですね、最高!」「(Q.待ったかいがありましたか?)もう本当にうれしかった、来て」
前日から場所取りをしていたグループは…。
前日から場所取りしたグループ:「(Q.場所どうでした)すごくいい場所で」「目の前でよかったです」「とってくれたので」
■浦安市花火大会…全席有料「1組3万円」も
同じく“秋開催”となった浦安市花火大会。今年からは、会場となった公園は全席有料に。入り口でチケットとリストバンドを交換し、会場の中へと入る。
花火を見に来た人:「ゆっくり見られるのでいいと思います」「土地勘あって分かってる人は、ここ見えるとか。早くから場所取りとかできると思うんですけど、仕事してたりすると、そんな場所取りしてる時間とかないので」
中には、1テーブル3万円の席もある。
3万円の席を購入した親子:「3万円の価値はあるかなと思います。よく見えるし、ゆったりしてる感じですね」「あっち席ぎゅうぎゅうだから」
打ち上げ開始時間が近づくと、会場内におよそ2万ある有料席は、ほぼ満席になっていた。
■突然の雨に「死んじゃうかと思ったけど…」
色とりどりの花火が、秋の夜空を彩る。しかし、ゲリラ雷雨を避けるための“秋開催”だったが突如、降り出した雨に客席は大混乱。
さらに雨は次第に強くなり、花火大会の途中で帰る人が続出。
途中で帰る人:「娘がいるので。風邪引いちゃうといけないんで。帰っちゃいます」
一方、雨に耐え会場に残った人は、上着をかぶったりビニールシートをかぶったりしながら花火を鑑賞している。中には、ごみ袋を頭に被りながら花火を見る人もいた。
雨が降り始めてからおよそ20分、花火大会がフィナーレを迎える頃には天候も回復し、無事に終了した。
花火を見に来た人:「本当に寒くて。もう、死んじゃうかと思ったんですけど。花火きれいだったので満足ですね」「雨、大変でしたけど。でも最後まで見ようと思って」「久しぶりで、きれいに見えたから、うれしかった」
■感謝込め「ありがとうの光」…応じ“サプライズ花火”
一方、多摩川の花火大会会場では…。
アナウンス:「最後に世田谷区たまがわ花火大会を復活させてくれたすべての方々へ感謝を込めて、ありがとうの光を送りたいと思います」
花火が終わった後、場内アナウンスに合わせ観客が、スマホのライトやペンライトを手に、花火師へ向け、手を振る。
アナウンス:「それでは参ります。せーの!ありがとう」
感謝に応える最後のサプライズ花火で、幕を閉じた。
花火大会終了後、会場周辺は大混雑。出口には大勢の人が押し寄せ、なかなか前に進めない。
アナウンス:「ゆっくりお進みください!」
観客の安全を守るため、誘導にも力が入る。
誘導する人:「皆さまで、ゆっくり出たら、右!右でーす!」
なんとか駅近くまでたどり着いても、混雑は続く。それでも、たくさんの人が電車を待って、家路についた。
(「羽鳥慎一 モーニングショー」2023年10月23日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
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