日本維新の会から次期衆院選に東京4区(東京都大田区)で立候補を予定している医師の石川雅俊氏(43)が、岸田文雄政権について「増税メガネ」と表現したチラシを配って批判したとして、ツイッター(X)上で疑問の声が相次いだ。
石川氏は2023年10月19日、「多くの方に不快な思いをさせ、軽率であった」とツイッターで反省の弁を述べ、チラシをできる限り回収すると明らかにした。
■「品が無さすぎる」「メガネ着用者にたいする差別」
「増税メガネとは?」。チラシでは、こんなタイトルを大きく掲げ、黒縁のメガネのイラストも添えた。
そして、この呼称がSNSでトレンドになり、所得に対する税金などの割合を示す国民負担率が上がっているにもかかわらず、岸田政権が増税を断行していると主張した。その背景には、一部業界団体へのバラマキなどがあるとしたうえで、「『増税』は国内経済を衰退させます」と指摘した。日本経済を取り戻すには、「消費者にストレートに届く『減税』一択しかありえません」ともして、「減税します!」と宣言している。
このチラシについて、こんなポスティングをするのはどうなのかと、2023年10月19日にツイッターで写真投稿があり、5000件以上がリツイートされて物議を醸した。
「品が無さすぎる」「メガネ着用者にたいする差別」「維新への好感度下がるな」と批判的な声がほとんどで、「岸田首相がいつ増税しました?」といった突っ込みもあった。
石川氏は、ツイッター上で岸田政権への批判を繰り返している。
特に減税へのこだわりが強く、政府与党内で減税についての発言が出たと報じられるなどすると、「幾度となく減税の声が上がっても検討ばかりのため期待は薄い」などと投稿した。「皆さんが求めているものはやはり消費税の減税ではないでしょうか?」として、「補助金ばら撒きをやめて減税一択です」などと訴えていた。
■維新の会の幹部らも、次々に釈明と謝罪に追われる
今回、チラシについてネット上で炎上すると、10月19日夜にツイッターを更新し、「私が配布をしたチラシについて、厳しいご指摘がありました」と報告した。
なぜ配布したかについて、「SNSトレンドになったキーワードをきっかけに税制・税負担を論じることを企図したものでした」としながらも、「多くの方に不快な思いをさせ、軽率であったと反省しています」と述べた。
そのうえで、チラシについて、「できる限り回収し、これ以上の頒布は行いません。誠に申し訳ありませんでした」と謝罪した。
日本維新の会の幹部らも、石川氏のチラシ配布について、次々に釈明と謝罪をした。
音喜多駿政調会長は19日、自らも「増税メガネ」を軽い気持ちで時々使ったとツイッターで認め、「私自身の未熟さ・軽率さに大きな責任があると痛感しています」と述べた。そのうえで、「組織として然るべき立場のものが事前チェックをしておらず、深くお詫びを申し上げます」とつづった。
柳ヶ瀬裕文総務会長も同日、「表現内容について、チェックが出来ていませんでした」とツイッターで認め、「一部地域でポスティングされているとのことですが、回収を指示しています」と報告した。また、維新の会大田区議団の三沢清太郎幹事長は同日、「私は全く知らなかったのですが、このような事態になった一因は私にもあります」としたうえで、「あからさまに他人を侮辱的比喩するチラシについて、大変不快な思いをさせてしまい誠に申し訳ありません」と謝罪した。
「増税メガネ」について、政府与党内からは、反論も出ている。
報道によると、自民党の遠藤利明前総務会長は19日、所属する谷垣グループの会合あいさつで「少し過剰に反応しています」と述べた。選挙を意識して「減税」を打ち出すことを疑問視し、「まずは減税よりも給付がより公平だ」と指摘した。一方、松野博一官房長官は、同日の会見で、「SNSなどにおける個々の表現について、政府としてコメントすることは差し控えます」と述べるに留まった。なお、岸田政権は同日、税収増を国民に還元する方法として、所得税の一時的な減税と低所得世帯への給付金支給をセットで検討していると報じられた。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)
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引用元:https://news.nifty.com//article/domestic/society/12144-2616384/