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深刻な干ばつに直面しているブラジル。アマゾン川の支流では水位が過去最低となり、交通や物流が断たれるなど50万人近くに影響が出ています。
■生活“一変”水路使えず 運搬に打撃
川のなかで傾いたままのフェリー。干ばつのスピードに追い付けず、水が減っていき、座礁してしまったのです。急速に干ばつが進行。アマゾン川流域に住む約3000万人にとって川の水位低下は生活を脅かす脅威となっています。では、なぜ今、アマゾンで干ばつが起きているのでしょうか。
南米ペルー沖の海水温が上昇する「エルニーニョ現象」が要因とも。通常時は強い上昇気流が発生。アマゾン付近に多くの雨をもたらしますが、エルニーニョ現象によって雨の位置がずれ、アマゾンが干ばつの状態になるというのです。
地元の住民:「飲み水を運ぶのが難しくなっています。運ぶために30分以上かけて移動しなければなりません」
記録的な干ばつで水辺に住む住民の生活は一変。これまで船を使って食料などを運搬していたものの水が干上がり、水路が使えず、川の上を歩いて物を運ぶしかなくなったのです。
干上がった川の底から井戸を掘り、飲み水を得ようとする住民の姿も。すでに48万人以上に深刻な影響が出ているといいます。
そんななか、ユニセフは世界で4310万人の子どもたちが気候変動によって住む家を追われ、避難民になっていることを明らかにしました。
ユニセフ ヴェレナ・クナウス氏:「気温が1℃上昇するごとに、避難民になるリスクが50%増加する」
天候不順が農作物に被害をもたらし、国を離れる人も後を絶ちません。経済状況が悪化しているベネズエラから新天地のアメリカを目指す人々。
しかし、ベネズエラからアメリカまで4000キロ。そこへたどり着くまで、コロンビアなどの危険な国を通り抜けなければならないのです。麻薬組織を始めとした犯罪組織がはびこるジャングル。
ベネスエラからの移民:「一緒にいたグループは4人が亡くなりました」
しかし、命からがらジャングル地帯を抜けたとしても過酷な状況が彼らを待ち受けていたのです。
稲光が照らすなか、川岸に浮かび上がった数十人の集団。ここはアメリカとメキシコの国境の川。集まっていたのは命がけで国境を越えようとする“移民”たちです。自由の国・アメリカまでは目と鼻の先…。
ベネズエラからの移民:「列車に3日間乗っています。国を出てからの移動は4、5日になります。」
ベネズエラからの移民女性は列車の屋根の上でインタビューに答えました。危険を顧みず、新天地を目指す移民たち。たとえ国境にたどり着いたとしても、さらなる試練が…。
■砂漠の試練 国境警備隊vs移民
アメリカ側から撮影した映像では移民たちが着の身着のまま、国境の川を渡っていきます。
ベネズエラからの移民:「ここを通りたい。私たちはテネシー州を目指しているんだ」
立ちはだかるのは有刺鉄線です。わずかな隙間を見つけますが、必死に国境を越えようとする移民の男性。しかし、アメリカの州兵が容赦なく踏み付けます。
運良く国境を越えたとしても過酷な運命が。国境地帯に広がるチワワ砂漠。パトロール隊が見つけたのは移民の遺体です。
アメリカ国境警備隊の報道官:「世界的に非常に暑い夏だった。そのことがチワワ砂漠に出ることの危険性を高めた」
異常な暑さもあり、この地区では直近1年で移民の死亡者が60人に達しました。前年の3倍になるといいます。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
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