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大阪の天王寺動物園からチンパンジー1頭が逃げ出し、獣医の男性が顔をかまれてけがをしました。警察官をも巻き込んだ大捕り物。3時間にも及ぶ緊迫の捕獲劇です。
■動物園で“緊急事態”客が避難
17日午前11時すぎ、カメラが緊急事態を捉えます。物々しい雰囲気に包まれた大阪市の天王寺動物園。救急車も駆け付け、盾や網を持った人々。警察官の姿も見えます。
上空からのカメラでは17時11時すぎ、渦中の動物を映し出します。チンパンジーの表情が見えました。辺りを注意深くうかがっているようにも見えます。10分ほど遅れ、地上にいたカメラもチンパンジーを捉えます。
■脱走チンパンジー「レモン」
天王寺動物園によりますと、午前10時15分ごろ、敷地内で飼育しているチンパンジーが逃げ出していることに気付きました。逃げたのは雌のチンパンジーのレモン。獣医の男性(40代)が顔をかまれ、けがをしています。
当時園内にいた男性:「チンパンジーが逃げ出したって。僕らも全然分からないので、とりあえず離れようと。動物を見ていたら放送が入って『緊急事態なので出て下さい』と。状況は分からなかったが危ないのかなと思い出てきた」
臨時休園となった動物園。チンパンジーは飼育エリアから逃げ出し、木に登ったとみられます。
■3時間の攻防 体揺らし威嚇も
事態が徐々に動いたのは午前11時半すぎ。チンパンジーに向け、数発の麻酔銃が撃たれます。チンパンジーは木を大きく揺らして威嚇しているようにも見えます。興奮した様子にも見えるチンパンジー。その30分ほど後にも。撃たれた所を気にするような仕草も見えます。放たれたものでしょうか、赤いものを手に持っています。この後、数十分に及ぶ攻防が繰り広げられます。
■木の上に登り 麻酔銃で捕獲へ
麻酔銃から放たれた矢のようなものを手にしたチンパンジー。その数十分後、様子が変わってきます。木からずり落ちそうになり、目がとろりとしているようにも見えます。そして午後1時半ごろ、事態は大きく動きます。サルも木から落ちたところを無事に捕獲されました。大きなけがはなかったそうです。
■過去にはクマも 管理体制は
気になるのは、なぜ逃げたのかです。以前、本来の獣舎でチンパンジーを見た人は…。
以前訪れた客:「チンパンジーが自由に遊べる作りになっているなと。チンパンジーって跳躍力があるなかで外に出られそうという感想を抱いた」
チンパンジーは、本来の獣舎が改修中で仮の獣舎にいたそうです。
天王寺動物園で動物が逃げたのはこれが初めてではありません。2007年にはチンパンジーが脱走。健康診断のため麻酔を打たれましたが、効き目がなく逃走。30分ほどで捕獲されました。
天王寺動物園の獣医師:「こんな逃走は初めてです。チンパンジーにも可哀想なことをしてしまったなと思っております」
1993年にはメガネグマが脱走しました。
来園者:「放送がありましたから、避難の。それで弁当も何もそのままにして避難しようと。一時はちょっとパニック状態みたいになった」
檻(おり)の外に逃げ出しましたが、駆け付けた獣医に麻酔銃で眠らされ、約30分後に連れ戻されました。けが人はいませんでした。管理体制に問題はなかったのでしょうか。
動物研究家 パンク町田さん:「逃げやすいこともないと思うが、ただ知能が高いのでチンパンジーたちが逃げ出す隙を狙っている個体もいると思う」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
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