今年7月に自由民主党女性局が、総勢38名で実施したフランスへの研修旅行。
今井絵理子参院議員らも同行し、SNSでもさまざまな情報発信を行ったが、中でも参院議員の松川るい女性局長らが投稿した、エッフェル塔の前でおどけたポーズを撮った写真が大炎上した。
■松川氏は女性局長を辞任
松川氏は、費用について「党費と参加者の自腹」などと釈明したが、政党助成金が給付されていることもあり、火に油を注ぐ結果に。
自民党の世耕弘成参院幹事長や小渕優子組織運動本部長は松川氏を厳重注意したと報じられ、松川氏は8月21日には女性局長の辞表を提出することになった。
今回は浮かれたSNS投稿によって衆目にさらされ、多くの批判とともに議論を巻き起こしたが、国会議員・地方議員らによる海外視察はこれまでも頻繁に行われている。世間はどのように感じているのだろうか。
■9割が「観光旅行だ」
Sirabee編集部が、8月27〜29日にかけて全国10〜60代男女1,000名を対象に「国会議員の海外視察」について調査したところ、「ほぼ完全に観光旅行だと思う」と考えている人が41.2%。「ある程度は観光旅行だと思う」が49.5%だった。
9割以上が完全にもしくはある程度は「観光旅行だ」と厳しい視線を送っていることが判明。これだけ批判が殺到するのも納得の状況だ。
■女性はやや甘いか
今回問題となったのが自民党の「女性局」ということもあってか、調査結果には男女差も見られた。「ほぼ完全に観光」と答えた人は男性に多く、女性は「ある程度は観光」という人が男性より多い。
ただ、研修の意義を感じる人は男女とも同等に少ないようだ。
研修旅行の実態はさておき、9割の有権者に疑いの目を向けられているのは厳然たる事実。それを煽るようなSNS投稿が言語道断なのは、自民党が松川氏を処分したことからも明らかだ。
Zoomなどリモート会議システムも発達している現在、血税を効率的に使うことで国民に範を垂れるのが選良の務めではないだろうか。
■執筆者プロフィール
タカハシマコト:ニュースサイトSirabee編集主幹/クリエイティブディレクター
1975年東京生まれ。1997年一橋大学社会学部を卒業。2014年NEWSYを設立し、代表取締役に就任。東京コピーライターズクラブ(TCC)会員。カンヌライオンズシルバー、TCC審査委員長賞、ACCシルバーなどの広告賞を受賞。
著書に、『ツッコミュニケーション』(アスキー新書)『その日本語、お粗末ですよ』(宝島社)
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引用元:https://news.nifty.com//article/item/neta/12189-2539240/