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加藤未唯「応援してくれる人たちのために」 全仏OP引退よぎった悪夢の失格 パリ五輪の夢へ勇気づけられた言葉|ニフティニュース


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単独インタビューに応じた加藤未唯は、全米オープンの目標を「ダブルス優勝」としたためた(カメラ・竹松 明季)

 テニスの4大大会今季最終戦、全米オープン(OP)は28日、ニューヨークで開幕する。女子ダブルスで初優勝を目指す加藤未唯(28)=ザイマックス=が、このほどスポーツ報知の単独インタビューに応じ、大会への抱負を込めた。今年6月の4大大会・全仏OP女子複3回戦では、ボールガールに球を当てて失格騒動に見舞われた。引退が頭をよぎるほど追い込まれた当時の胸中を明かし、分岐点となった支えの言葉、24年パリ五輪を含めた今後のキャリア展望などを語った。(取材・構成=細野 友司)

 加藤の瞳は、真っすぐ前を見つめている。女子複の日本勢では00年杉山愛さん以来、23年ぶりの頂へ―。本格結成2季目となるアルディラ・スーチャディ(インドネシア)と成熟度を増し、期待と手応えが膨らむ。

 「今のパートナーと優勝したい、という気持ちが今は強いですね。今は彼女がこう動いたら、こうカバーするというのが明確で、信頼感も生まれている。コンビネーションや個々の技術も上がっている。全米はお祭りのように盛り上がって、楽しめる大会。伸び伸びプレーできたら良いなと思います」

 今年6月4日。全仏3回戦で、2人は失意の底に突き落とされた。加藤がプレー間の返球でボールガールに球を当ててしまい、失格となった。直前に、相手ショットの線審アウト判定が主審判定でインに変更。返球できていたため、通例はポイントのやり直しとなるはずが、相手得点とされる“伏線”もあった。

 「(スーチャディが)『いいよ、ポイントあげよう!』と言って、そうやな、次のポイントいこ、となったところで、パートナーがネットにかけて。(ネット際で待機する別のボールガールが)走ってくるのは視界に入ってはいたけど、何かモヤモヤしたものがあって、(切り替えるためにも)私が返そうと。当たるとは一切思っていなかったのですが、本当に(彼女には)申し訳ないなと思いました」

 ボールガールが泣きやまず、相手の執ような抗議で警告判定が失格に覆ったことなどが波紋を広げたが、加藤を最も苦しめたのは失格による世界ランキングポイントの没収だった。

 「ランキングを上げることを、1年中考えながら試合を回っている。スーパーバイザーにも故意じゃないし、悪くないと言われました。それなのに覆ってポイントがなくなることに驚きや、がっかりというか…。何よりパートナーは何も悪くないのに、私のせいで失格して。謝っても『大丈夫だよ』と言ってくれるけど、つらくて、申し訳なくて。彼女の家族やコーチ、インドネシアのファンにも申し訳ない」

 2回戦まで勝ち上がり、少なくとも240点を得るはずだった。3回戦以降、得意のクレー(赤土)で勝ち上がり、優勝で最大2000点を得る可能性も失格裁定で閉ざされてしまった。

 「ボールガールにもそうですし、ペアのスーチャディに申し訳ない気持ちがあふれて、何のためにテニスをしてきたのかが分からなくなりました。もしかしたらテニスを続けられる環境じゃなくなるかもと。キャリアを終えないといけないかもしれない、と思いました。当日は午後2時に試合が終わった後で、食欲も全然なくて、フルーツを3口くらいしか食べられなかった。何もする気分にもならず、考えたくない、ぼーっとした暗い感じが続きましたね」

 この“一球”でキャリアの分岐点に立たされたが、女子複の失格時点で、ティム・プッツ(ドイツ)と組んだ混合複は準々決勝に勝ち上がっていた。再びコートへと背中を押してくれたのは、多くの「言葉」。騒動が大きな反響を呼んだことで、テニスファン以外からも励ましが届き、勇気づけられた。

 「会場ですれ違うたくさんの人や選手や関係者が、皆『あなたは悪くないよ、大丈夫だから前を向いてね』と言ってくれて。トランスポート(送迎)の係の方や練習コートのデスクの方にも『頑張って』と励ましてもらえました。これは、こんな所で終わったと言っている場合じゃないな、と思えたのが、ミックス(混合ダブルス)に出たきっかけです。(SNSなどの)メッセージでも、『テニス知らなかったけど好きになりました』とか、『やったことがないけど、応援しています』とか。うれしくて、救いでしたし、少しでも応援してくれる人たちのためにも勝たないと、と思えた」

 失格から4日後。「まずは楽しむ」と臨んだ混合複決勝は、10点先取のマッチタイブレイクを制し4大大会初優勝。どん底からシンデレラストーリーを描いた。

 「グランドスラム優勝は、子どもの頃に掲げた“夢の夢”ですね。目指すけど、実際出来るとは思っていなくて、口にするのが恥ずかしいくらいだった。今、その頃の私に(優勝できると)言ってあげたいくらい。コロナ禍の頃は成績も出ず、何を目標にやろう…という時期もあったので。本当に、テニスを続けてきて良かったなと思いました。女子ダブルス失格から感情が複雑だったから、よく優勝できたなと。今になって考えれば、ゾッとするくらいです」

 ダブルス巧者のプッツと組み、女子複につながる気づきが得られたのも収穫だ。

 「彼は、すごく楽な方法でポイントをとるというか。思い切り打たなくても、相手が絶対とれない角度やタッチで点を重ねていきます。私はがむしゃらというか、一生懸命みたいなところがあったので、この方法で点が取れるんだ!と。ラケット面の作り方、タイミングやフェイクの仕方は見習いたいと思いましたね。男子選手のサーブでも、動ける範囲なら結構返せて、男子のボールも大丈夫と思えたのも良かった。女子ダブルスにも生きると思いました」

 日本女子テニス界にタレントがそろう「花の94年組」の一人。当時22歳だった17年全豪女子複で4強入りし、脚光を浴びた。28歳となり、経験を重ねて脂が乗る今も向上心は尽きない。今季も、ボレーを片手から両手に変えるなど、試行錯誤は続く。

 「向上心が確実に上がっていて。ボレーも、両手打ちにすると、ボディー(体の正面)に強打が来た時の安定感、絶対に入れたい時の安心感が全然違います。パワーも出ますし。今(28歳)から? と思われるかもしれないけど、上がっていっているので。いつ(テニスが)完全になるか…50歳なのか、一生かけてになるかもわかりませんが、やっている限りは成長を続けたいなと思いますね」

 近未来の目標の一つが、来夏に迫った24年パリ五輪。テニス界で権威ある4大大会がある中でも、未経験の五輪には特別な感情がある。

 「(芝コートの)ウィンブルドンから、(ハードコートの)全米の間にあって、時期的に難しい。トップ選手の中には出ない人もいるけど、日本人としては五輪が一大イベント、大事な大会だというのは感じていて。東京五輪に出られなかった分、パリには絶対出たい。日本を代表する、五輪に出るというのは一つの夢だから達成したい。拠点が一緒なのは(日比野)菜緒なので、彼女は五輪も2回(16年リオ、21年東京)出ているし、一緒に出られたら良いなというのはありますね」

 五輪開催地は、混合複で頂点に立った全仏会場のローラン・ギャロス。球足が遅く、ボールが弾むクレーコートは、フットワークに優れ、鋭いスピン系のストロークを操る上で最も強みを発揮できると言えるだろう。

 「フットワークの持ち味が生かせるのがクレーコート。ある程度なら走ればとれるし、(得意とする)スピンのボールは跳ねやすくて高低差をつけられる。女子は走りたくない選手も多いから、そこをついていけばうまくいくコートだし、伸び伸びと幅広くプレーできるかなと思っています」

 全米OPは、パリ五輪代表枠配分に用いる来年6月10日付の世界ランキングの対象大会。今季の目標に掲げる年間上位8組によるWTAファイナルズ(10月、中国)出場へも、正念場の大会になる。激動の今季を経て、続いていくキャリア。成長を志して駆け続ける。

 「全米は五輪もそうだし、ファイナルズに向けても大きなポイントになるので、優勝を目指して頑張りたいです。私は何歳まで(現役を)やる、というのは決めていないけど、納得いくまでというか。今はすごく、これをしたい、というのがある。上に行きたいとか、誰に勝ちたい、という気持ちが無くなるまでかな」

 ◆加藤 未唯あらかると

 ▽生まれ、サイズ 1994年11月21日、京都市。156センチ

 ▽競技歴 小学校2年時に、担任の勧めで始める。駅伝の練習で、5~6年の上級生に交じって頭角を現したことがきっかけ。スノーボードとの二択だったが「京都には雪山がない」とテニスを選んだ。11年全豪OPジュニア女子ダブルスで、穂積絵莉と組んで準優勝。17年全豪では、穂積とのペアで4強進出。18年東レ・パンパシフィック・オープンでは二宮真琴と優勝

 ▽プレースタイル ストロークは、鋭く回転をかけて弾ませるトップスピンの使い手。フットワークも持ち味で、得意なサーフェス(コート)はクレー

 ▽息抜き 最近は、アニメを見ること。「ハイキュー!!」や「黒子のバスケ」などスポーツものや「デスノート」なども。ビールが好きで、休前日にはお酒もたしなむ。全仏優勝時にはシャンパンで乾杯した

 ▽食べ物 日本食や、アジア料理が好き。遠征期間中はホテル暮らしで外食になるので、日本料理か韓国料理、タイ料理などを探す

 ▽利き手 右。ストロークは両手バックハンド

 ▽最高位 ダブルス30位(17年1月)、シングルス122位(18年1月)

 ◆加藤の失格騒動 6月の全仏OP女子ダブルス3回戦で、マリエ・ブズコバ(チェコ)、サラ・ソリベストルモ(スペイン)組と対戦。3―1とリードした第2セット第5ゲーム途中、加藤が自コートのボールをサーブを打つ相手側のコートに片手バックハンドで軽く返したが、ボールガールの頭部付近に直撃。ボールガールが泣き出し、試合が中断した。加藤は故意を否定し、ボールガールに謝罪。一度は「警告」とされたが、相手ペアの猛抗議もあり、危険行為による「失格」に覆った。相手ペアが失格後に笑っていた姿が「フェアプレー精神に反する」などと猛批判を浴び、SNSで“炎上”状態に。4大大会通算306勝のナブラチロワ氏は「ルール変更が必要。映像で検証もできたはず」と述べ、プロ選手協会も「不当な判定」と加藤擁護の声明を出すなど、波紋が広がった。

 ◆テニス女子ダブルスのパリ五輪への道 全体の出場枠は32組で、各国・地域で最大2組が出場可能。24年6月10日付の世界ランキングが基準。世界10位以内の選手が優先され、同国・地域内に300位以内のパートナーがいるなど条件を満たせば出場権を得られる。その他のペアは、ランキングを合算して高い順に割り当てられるが、シングルスで出場権を獲得している選手がいるペアが優先される。

]...以下引用元参照
引用元:https://news.nifty.com//article/sports/athletic/12265-2515521/

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