新時代のガンダムとして注目を浴びた『機動戦士ガンダム 水星の魔女』が、ついに完結。時代の最先端をいく想像力を見せ付け、普段アニメを見ない層からも評価されている。
そんな同作でとくに注目すべきは、スレッタ&ミオリネの関係を最後まで描き切った部分だろう。
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「全然アリ」を貫き通したガンダム
同作の第1話では、水星からやってきた少女のスレッタ・マーキュリーが“決闘”に勝利し、学園理事長の1人娘であるミオリネ・レンブランと結婚することに。
スレッタは同性との結婚に戸惑っていたが、ミオリネが言い放った「水星ってお堅いのね。こっちじゃ全然アリよ」というセリフは、視聴者に鮮烈な印象を与えた。
その後、2人の関係は恋愛としては描かれなかったが、最終回であらためて注目を集めることになった。後日談が描かれた場面で、スレッタとミオリネの左手薬指に光る指輪が描かれていたのだ。
他に直接的な描写はなかったが、「小姑」と呼ばれる存在も登場しているため、スレッタとミオリネは結婚したと見るのが妥当だろう。
この結末について、視聴者の中には《同性婚エンドって夕方アニメで初めてでは?》と驚いた人も多いようだ。
「『水星の魔女』の元ネタの1つに『少女革命ウテナ』があると言われていますが、こちらも同性婚にまで踏み込んだ作品でした。ですが放送されたのが1990年代だったこともあり、“禁断の愛”という扱いが強かった印象です。
また『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』でも最終回の後日談で、とある女性キャラ同士の同性婚が描かれましたが、《ただの後付け設定》といった批判を呼んでいました。
同性婚を禁断の愛やストーリー上の仕掛けではなく、“当たり前のもの”として描いたという意味では、やはり『水星の魔女』は画期的だったのではないでしょうか」(元アニメ誌ライター)
「水星の魔女」はディズニーを超えた?
逆にこれまでの同性愛を扱う作品と違って、「水星の魔女」では「同性と結婚するのは普通のことなんだろうか?」といった問いかけやキャラクターの心情の変化などは、ほとんど描かれなかった。
ミオリネの「こっちじゃ全然アリよ」というセリフに象徴されるように、この世界で同性婚はそこまで特別なことではないのだろう。スレッタが第1話で戸惑ったのは、水星という辺境の地で“昔の恋愛漫画”を読んで育ったからかもしれない。
「水星の魔女」の新しさは、同性婚に関する描写だけではない。たとえば同作には日本のアニメには珍しく、さまざまな体型のキャラクターが登場する。
スマートな体型のキャラだけでなく、リリッケ・カドカ・リパティやフェン・ジュン、ケナンジ・アベリーといった太めのキャラクターも。
また肌の色もキャラによってまちまちだが、そういった身体的特徴や思想などによる差別はなく、作品内の世界にあるのは“スペーシアン”と“アーシアン”の格差だけだ。
「まさに『水星の魔女』は“令和のガンダム”として完璧な内容で、各方面に配慮した描写はさながら和製ディズニーといったところ。こと同性婚に関する描写は、まだディズニーも“当たり前のこと”として描けていない節があるので、ディズニーを超えたといっても過言ではなさそうですね」(同)
「水星の魔女」を経て、ガンダムシリーズはどこへ向かうのだろうか。次なる作品の企画に期待したい。
文=「まいじつエンタ」編集部
【画像】
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]...以下引用元参照
引用元:https://news.nifty.com//article/entame/showbizd/12156-2434993/