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(敵対する必要はないのに…(C)日刊ゲンダイ)
このところ「スープストックトーキョー」がザワついていた。
大盛り無料なら大盛りを頼むガッツリ系オヤジには無縁だろうが、女性に人気の食べるスープ専門店チェーンだ。
そのスープストックがこれまで一部店舗で実施していた「離乳食の無料提供」を、4月25日から全店で行うと18日に発表したところ、炎上。
「スープストックは働く女性のオアシスみたいなところがあって、出勤前や仕事の合間、仕事帰りに1人で気軽に入れて、ホッとひと息つける店として《女性の吉野家》ともいわれていました。それなのに赤ちゃん連れが増えたら《落ち着けなくなる》なんて批判の声が出たというわけです」(飲食業界紙ライター)
離乳食の提供を開始した翌26日には、スープストックが《反響を受けまして》と題したコメントを発表。《お客様を年齢や性別、お子さま連れかどうかで区別をし、ある特定のお客様だけを優遇するような考えはありません》と説明するなど、対応に追われていた。
ファミリー客が店選びに苦労しているのは分かるし、スープストックをめぐっては《子連れ客が嫌なら他の店に行けばいい》なんて猛反論もあったが、東京・銀座の飲食店店長はこう明かす。
「もともとスープストックは“おひとりさま”前提の狭い店舗も多いですしね。ウチは大人のカップル中心の店ですが、たまにベビーカーで《店に入れろ》とゴリ押ししてくるお客さんも。《お金さえ払えば》という態度で、店の雰囲気を分かろうとせず、子どもが騒いでもほったらかし。注意すると、レビューに文句を書き込みがち。それでも受け入れるしかないんですか……」
今どきは東京・新橋も「サラリーマンの聖地」ではなく「ビジネスパーソンエリア」とか言いそうな時代だ。
もうオアシスなどという考え方は許されないのか。脚本家でライターの源祥子氏がこう話す。
「老若男女、それぞれに居心地のいいオアシスがあって、侵されたくない気持ちはよく分かる。単純に“すみ分け”の問題で、こっちは客だからと無理やり割って入るのもいかがなものでしょうか。だからといって敵対する必要もなくて、いい大人同士なんですから、お互いに敬意を払って譲り合えば済む話でしょう。そんな余裕すらないのかと、悲しくなりますね」
多様性を許容する社会という言葉もむなしく響くばかりだ。
]...以下引用元参照
引用元:https://news.nifty.com//article/item/neta/12136-2314666/