高額療養費制度見直しでがん患者団体が大臣と面会　厚労省が修正検討【もっと知りたい！】【グッド！モーニング】(2025年2月13日)ANNnewsCH

■がんステージ4患者「耐えられない」

肺腺がん　ステージ4
水戸部ゆうこさん（50）　
「この法案が決まってしまうことに震えている。こんな人たち（患者）を取り残すような政策。耐えられないです」

　こう訴えるのは、7年前にステージ4の肺腺がんと診断され、現在も闘病中の水戸部さんです。

　高額療養費制度とは、ひと月の医療費が上限額を超えると、その分が払い戻されるもので、政府は今年8月から上限額を引き上げる方針を決めています。

　水戸部さんは毎日、抗がん剤の治療薬を飲み続けています。

水戸部さん
「これが飲んでいる薬、1錠2万円。合計金額104万3430円」

　1カ月半分処方された薬代は104万円、高額療養費制度を利用し、負担額は4万4400円に抑えられています。年間の治療費は60万円ほど。今回の引き上げ案では最終的に月に3万円ほど負担額が増えることになります。

　中学2年生と高校2年生の男の子を育てながらの闘病。経済的な余裕は全くありません。4月からは2人とも受験生、塾代や進学にかかるお金も気になります。

水戸部さん
「（Q.月3万の上限引き上げとなると？）どうしたらいいか、本当に分からないのが実情。最悪考えられるとしたら、この家を売る。もう資産を売るしかないですよね」

　子どもたちには治療について、オープンに話しているといいます。

水戸部さん
「（Q.引き上げについてお子さんと話は？）すごく驚かれます。例えば裏金議員だとか、政治資金パーティーとか、そういう言葉が横行するなかで、なんでここ（高額療養費）にはお金が使えないの？うちの中学生（の息子）が言っています」

　水戸部さんも加入している子どもを持つがん患者の会でとったアンケートでは…。

水戸部さん
「治療中断と。そう5割、半分の人が治療やめちゃうよと」

■制度見直し内容の「修正」検討

　12日、がん患者の団体らはようやく厚労大臣に会うことができました。厚労省は具体的な回答はしませんでしたが、制度の見直し内容の「修正」を検討していると伝えました。

福岡資麿厚労大臣
「現場で医療を受けていらっしゃる方の負担感がどうかについても、しっかりそこは目を向けていくということは大切な視点」

水戸部さん
「諦めなくて済むようなお薬が出てきているなか、やっぱり諦めさせちゃいけないと思う。こんな非道なことは許されちゃいけないと思います」

（「グッド！モーニング」2025年2月13日放送分より）
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