高額療養費制度引き上げへ「物価上昇分」　来年以降は再検討　立憲は凍結求める【もっと知りたい！】【グッド！モーニング】(2025年3月1日)ANNnewsCH

■「物価上昇分」来年以降は再検討

立憲民主党　野田佳彦代表
「お金のない病人は死を選択せざるを得ないようなことをやっちゃいけないんですよ」

　先月28日の衆議院予算委員会。焦点となったのは、高額療養費制度についてです。

石破総理
「高額療養費制度の見直し自体は、実施させていただきたいというふうに今でも思っているところです」

　医療費が高額になった場合に、患者の自己負担を下げる高額療養費制度。政府は今年から再来年にかけて、段階的に自己負担の上限額を引き上げるとしていました。

　その後、長期間治療を受ける人が直近1年以内に自己負担が3回上限額に達した場合、4回目から上限額を引き下げる「多数回該当」については据え置きに。さらに、来年8月以降の制度のあり方については、改めて検討することになりました。

　しかし、今年8月からの自己負担の上限額の引き上げは、予定通り行う方針です。

　厚労省によると、例えば70歳未満で年収370万から770万円の人の場合、負担の上限は月8万100円から8万8200円に引き上げられることになります。

石破総理
「物価上昇分というものは、きちんと反映させていかなければなりません」

　引き上げについて物価上昇分の反映と説明しますが、全面的な凍結を求めている立憲民主党は、次のように述べました。

野田代表
「白紙に戻して丁寧に議論しましょうというのが、私の提案です。熟議で決めましょうという提案です」

　引き上げる前に一から見直しを図りたい立憲民主党と、引き上げだけでも今年から始めたい自民党。話し合いは平行線のままです。

野田代表
「生知恵で人命に関わる制度をスタートしては、絶対いけないと思います。英断なのか優柔不断なのか。問われますよ、これは。がんであるとか難病を患うこと、これ人生にとって最大のリスクですよ」

石破総理
「今後、患者団体の方々の声も真摯にかつ承りながら、制度設計をよりよいものとしてまいりたいと考えております」

　当事者である患者団体は「命を守るために立ち止まる勇気を持ってほしい」と訴えます。

日本難病・疾病団体協議会　大坪恵太事務局長
「これは1度上げてしまうと命に関わる。1度上げてしまって、命を落としましたと、もう帰ってこないわけですね。施行後、検討したいとは、一体どういうことなのかと。非常に私はあきれと憤りを感じた点です」

（「グッド！モーニング」2025年3月1日放送分より）
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