避難住民「もうダメかと…」先週から“3度目”の山火事…2100人に避難指示　大船渡【報道ステーション】(2025年2月26日)ANNnewsCH

今回の山火事で、大船渡市は少なくとも住宅30軒に被害が出たのではないかとしています。大船渡市は三陸町綾里地区全域の850世帯2060人と赤崎町・合足地区の54人に避難指示を出しました。市によると、人的被害が出ているかどうかは分からないということです。

もう2週間連続で乾燥注意報が出ていたところに、26日は強風注意報も発表されていました。気になるのは、大船渡市ではこの8日間で3回も山火事が起きていること。25日も隣の陸前高田市で起きた山火事が延焼してきました。19日に起きた火災はようやく、ほぼ消し止められたばかり。25日に陸前高田市から延焼した山火事は26日正午ごろに鎮圧されました。そして26日、警察は3カ所で火災が発生したとしていて、先週の山火事とほぼ重なる地域もあります。

市の担当者
（Q.同時多発的に発生か、1カ所から延焼か）
「今の段階では申し上げられない。覚知は原野ということ。スタートは原野」
（Q.原野から山の方にいったのは分かる）
「山の方に飛び火、延焼した」

避難指示が出された三陸町綾里地区にいた人と電話がつながりました。

避難した人
「もうだめだと思った。これまで全部燃えていたので、明らかにこっちに来るなと。これは本当に出なきゃまずいと感じて、最低限の物をまとめて車に入れて、犬も出して家を離れた」
（Q.当時、風の状況は）
「とても強かった。朝から強くて、昼過ぎからさらに吹くようになって。家が揺れるくらい吹いていた」

市内5カ所の避難所には午後7時時点で519人が避難しています。

綾里地区から避難した人
（Q.今、不安に思うことは）
「家が焼けているかどうか。それだけ。おうちが一番心配」
「ただただ早く火が消えてほしい。ずっとなんです。何日も。こんなにいい自然の奇麗な所で、何で火事にならないといけないのか」

今回、避難指示が出ている綾里地区は、東日本大震災で30メートルを超える津波が押し寄せたとされています。この地区だけで300軒を超える住宅に被害が出ました。今回の山火事で防衛省は、岩手県知事からの災害派遣要請を受理。すでに県庁には連絡要員として自衛官を派遣していて、今後、陸上自衛隊のヘリで消火活動を実施する予定です。
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