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“次がラストチャンス”トランプ政権の本音は?交渉の行方は?米ウ会談“決裂”【報道ステーション】(2025年3月3日)ANNnewsCH

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まとめアンテナサイトと提携してます。“次がラストチャンス”トランプ政権の本音は?交渉の行方は?米ウ会談“決裂”【報道ステーション】(2025年3月3日) 炎上リサーチは芸能、事件、スポーツ、ネット全般の最新情報を24時間更新を続けるまとめサイトです。
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世界に衝撃を与えた米ウ首脳会談の余波が続いています。ヨーロッパの主要国などはロンドンで緊急会合を開き、“有志連合”を創設することで合意しました。イギリスとフランスが中心になって、停戦案を策定してアメリカに提示するということです。しかし、アメリカ側の反応は冷ややかです。

■欧州が緊急会合“有志連合”創設へ

「私たちは歴史の岐路に立っている」そんな危機感がヨーロッパ首脳の間に生まれています。緊急会合に集まったのはヨーロッパにカナダ、EUやNATOの首脳、そして、ゼレンスキー大統領です。アメリカの姿はありません。

イギリス スターマー首相
「本日はお集まりいただきありがとうございます。ゼレンスキー大統領を歓迎いたします。ヨーロッパの安全にとって一世代に一度の危機を迎えています」

ヨーロッパが慌てて動いたのも無理はありません。

アメリカ トランプ大統領
「君は何百万の命を危険にさらしている」
ウクライナ ゼレンスキー大統領
「私は戦時下の大統領です」
アメリカ トランプ大統領
「第3次世界大戦で賭けをやっているのだ」
ウクライナ ゼレンスキー大統領
「何を言っているのですか」
アメリカ トランプ大統領
「君のやっていることは、この国に対しても極めて無礼だ」
ウクライナ ゼレンスキー大統領
「この国に敬意を抱いています」
バンス副大統領
「一度でも礼を言ったか」
ウクライナ ゼレンスキー大統領
「何度も言った」
バンス副大統領
「違う。この会談でだ」

■あの“口論”で欧州に危機感か

ウクライナとその最大の支援国が物別れとなる瞬間を全世界が目撃しました。「ウクライナ支援はヨーロッパが動くしかない」そんな切迫感が高まり開かれた緊急会合。スターマー首相は安全の保証を提供するため有志連合の創設を打ち出しました。

イギリス スターマー首相
「全ての国が貢献できるわけではないですが、傍観するわけにはいきません。有志国は危機感をもって計画を推し進めていきます。イギリスは地上に兵を、空に航空機を投入する覚悟です」

イタリア メローニ首相
「提案には懸念もありますが、支援に向けた意気込みはあります」

ただ、全てアメリカ抜きでというわけにはいきません。

イギリス スターマー首相
「ヨーロッパが重責を担わなければいけませんが“欧州の平和”にはアメリカの強力な後ろ盾が必要です。この数日の協議で英仏はウクライナとの停戦案の策定で合意し、そのうえで停戦案をアメリカに提示します」

しかし、そのアメリカはというと…。

アメリカ ウォルツ大統領補佐官
「私たち全員が驚いたのは、ゼレンスキー大統領に“交渉する意志”がまるでなく、プーチン氏との交渉や戦争終結という目標を共有しているかも怪しかった。交渉させようにもロシアを罵倒したり、紛争の経緯を蒸し返しては話になりません」

実際、トランプ政権が軍事支援の停止を検討しているとの情報もアメリカの複数のメディアが伝えています。

■“親ロ”姿勢目立つトランプ氏

首脳会談での発言を改めてみてみると、浮き彫りとなるのはウクライナ侵略を続けるロシアにすり寄るトランプ大統領の姿勢です。

アメリカ トランプ大統領
(Q.ロシアが停戦を破ったらどうするか?)
「どうするも何も、あなたの頭上に爆弾が落ちたらどうする。ロシアが破ったら?知らない。プーチン氏も私も多くの苦難を味わった。魔女狩りに遭い利用されてきた」

この姿勢にロシアは大歓迎の様子です。

ロシア ラブロフ外相
「政治に生き生きとした人間味を与えています。トランプ氏と仕事をするのはだから面白い。トランプ氏は現実主義者。スローガンは『常識』であり“違うやり方”への転換を意味しています。常識を望む人々は明確に言っています。『戦争を終わらせたい』『平和を望む』戦争継続を要求しているのはヨーロッパです」

■鉱物資源をめぐる協定は…

最初は友好的な雰囲気で始まった首脳会談。ゼレンスキー大統領は、口論によって決裂した鉱物資源をめぐる協定に署名する用意があると明言しました。

ウクライナ ゼレンスキー大統領
「我々は署名できます。アメリカも署名の用意がある。そう思っています。ウクライナの立場を聞いてほしかっただけです。ロシア軍がプーチンの命令でウクライナ人をどれだけ殺したか。ロシアは侵略者なのです」

対するトランプ大統領。フロリダの邸宅に戻り、パーティーにゴルフという週末を過ごしていました。

トランプ大統領のSNS(2日)
「プーチンのことより、アメリカに入ってくる麻薬密売人や殺人犯の方を心配すべきだ」

■米ウ会談“決裂”原因は…

トランプ政権とはどんな政権なのか、そして、ウクライナ情勢の今後を考えていきたいと思います。アメリカ政治に詳しい、慶應義塾大学・渡辺靖教授に話を聞きます。

(Q.アメリカ政治の専門家として、今回の一連のやり取りをどう見ましたか)

慶應義塾大学 渡辺靖教授
「トランプ大統領からこれまで一度も『私はウクライナの側に立つ』というセリフを聞いていません。今回の会談でもその言葉はなかった。異色の大統領に対して、ゼレンスキー大統領も取り扱いの仕方を間違った面があると思います。そこでボタンの掛け違いが起きて、お互い引くに引けなくなって決裂しました。これで一番喜んだのはプーチン大統領で、非常に残念に思っています」

■ウクライナ支援撤退の可能性は

ウクライナとの関係について早速、トランプ政権高官らが反応しています。

アメリカ ルビオ国務長官
「和平努力を貶める行為は全員をいら立たせた。彼は時間を無駄に消費させたことを謝罪すべき」

アメリカ ウォルツ大統領補佐官
「わが国を軽んじた。戦争を終えるため、領土に関する譲歩が必要。ロシア側は安全の保障で譲る必要がある」

アメリカ共和党 ジョンソン下院議長
「ゼレンスキー大統領が感謝の気持ちで交渉の席に戻るか、それとも他の人物が国を率いるか」

一方で、トランプ大統領はこのようにも発言しています。

アメリカ トランプ大統領のSNSから
「彼は平和への準備ができたら戻ってくればいい」

(Q.アメリカ政府高官の反応はウクライナに対して冷ややかです。この件をきっかけに、アメリカがウクライナ支援から手を引く可能性はありますか)

慶應義塾大学 渡辺靖教授
「トランプ大統領は『自分であればこの戦争を直ちに終結できる』と言っていました。ここで決裂して停戦への道が閉ざされてしまうと、公約を実現できなくなります。そのため、完全に交渉を閉じたくない。さらに、ウクライナの持っている鉱物資源の権益は魅力的だと思います。一方で、ウクライナ側が態度を改めてこなければ、例えば辞任を要求する、いつまでに話がまとまらなければ、支援を打ち切るなどの圧力を強めてくると思います。忘れてはならないのは、トランプ政権にとってウクライナの問題は最優先事項ではありません。最大のライバルは中国であって、できるだけ中国にリソースを移していきたい。さらに、中国とロシアの関係が非常に良いので、そこにくさびを打ち込みたい。そのためにはロシアとの関係を改善した方がいいと考える人もいます。ウクライナが犠牲を伴ったとしても、ロシアへの制裁を解除して、ロシアとの関係を改善する方が優先順位が高いと考えている可能性もあります」

(Q.トランプ大統領がプーチン大統領にシンパシーを感じているようにも感じますが、どうみますか)

慶應義塾大学 渡辺靖教授
「共通点はあると思います。両者とも『法の支配よりも力の支配を信じている』『文化的な多様性を毛嫌いしている』ところも似ています。トランプ大統領からすれば、プーチン大統領や習近平主席のような強い指導者に憧れを持っているところも。今回の会談でトランプ大統領は『プーチン大統領は自分のことを信頼している』と。それが本当かは分からないですが、確信めいた部分があるのだと思います」

■バンス副大統領 なぜ“挑発”?

会談で気になったのがバンス副大統領の発言。カメラ前で行われた会談は50分ほどでしたが、発言は“残り10分余り”で出ました。トランプ大統領が“外交交渉で戦争を終わらせたい”と語り、バンス副大統領がその“外交を称賛”する一方、ゼレンスキー大統領が“ロシアは信用できない。外交とはどういう意味なのか”とバンス副大統領に異議を唱えて口論が始まり、そこにトランプ大統領が加わった形です。

(Q.このバンス副大統領の発言をどうみますか)

慶應義塾大学 渡辺靖教授
「大統領同士の会談であれば普通、同じランクの者が話す。副大統領が実質的な話に口を出すのは異例中の異例です。この場面は今のトランプ政権の性質を非常に表していると思います。1期目とは違ってブレーキ役がいません。周りには、さらにアクセルを踏んでいく人が多くて、トランプ大統領の歓心を買おうと思って強硬な発言をする。それに触発されて、トランプ大統領が乗っかっていく。今後、色んな場面でこういうことがあるかもしれません」

■アメリカはウクライナ情勢にどう関与

(Q.ロシアを仲間に引き入れたいトランプ大統領が率いるアメリカ。今後のウクライナ政策はどうなっていくと思いますか)

慶應義塾大学 渡辺靖教授
「カギはもう1回、首脳会談が行われるかどうか。そして、合意に署名できるかどうか。今、イギリス・フランスが両方に一生懸命、もう1回会うように働き掛けていると思います。いくらイギリスやフランスが有志連合を組んだとしても、ロシアとウクライナの合意がなければ効力が限定的になってしまいます。そこができるかが今後のカギだと思います」

(Q.ゼレンスキー大統領にとって、次がラストチャンスかもしれない)

慶應義塾大学 渡辺靖教授
「もう1回、今回のような破局的な状況になってしまうと、敗戦という意味での終戦を視野にいれなければならなくなるかもしれません」 (C) CABLE NEWS NETWORK 2025
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp

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