新年度予算案、綱渡りで衆院通過　29年ぶり政府案修正、70年ぶり減額【もっと知りたい！】【グッド！モーニング】(2025年3月5日)ANNnewsCH

■一般会計総額　政府案から約3400億円の減額

　少数与党にとって、難航が予想された2025年度予算案。

立憲民主党　本庄知史議員
「これまで1円たりとも変えられなかった政府予算案を、29年ぶりの国会修正に持ち込んだことは、一定の成果とも言えます。しかし、本予算案は与党修正を経てもなお、賛成できるものではありません」

　最大野党の立憲民主が反対するなか、与党に力を貸したのが…。

日本維新の会　岩谷良平幹事長
「我々日本維新の会はすべてに賛成ではありませんが、国民の暮らしを守るため、そして次世代と日本の未来のため、責任ある野党として令和7年度予算案に賛成します」

　与党は、維新の主張を取り込んで予算案を修正。4日、衆議院本会議で採決が行われ、自民・公明両党と維新などの賛成多数で可決されました。参議院は与党が過半数を占めているため、成立は確実になりました。

　予算案は「年収103万円の壁」引き上げで税収が減るため、一般会計の総額が政府案からおよそ3400億円の減額となりました。

　政府の当初予算案が国会審議で修正されるのは、第1次橋本龍太郎内閣の1996年以来29年ぶりです。

　減額の修正は、鳩山一郎内閣の1955年以来70年ぶりのことです。

■総理「ご面倒おかけした」　維新にお礼

　予算の衆院通過後、石破茂総理大臣は野党へのあいさつ回りを行いました。

石破総理
「ご面倒をおかけしました」

　維新の前原誠司共同代表と総理は、鉄道を共通の趣味に持つ間柄でもあります。

維新　前原共同代表
「29年ぶりの（修正）」

石破総理
「29年ねえ」

維新　前原共同代表
「教育無償化を取り入れる、そして社会保険料を下げる改革…」

石破総理
「29年」

維新　前原共同代表
「ちょっと、私の話聞いて…」

■「極めて残念」国民民主・玉木代表笑顔なし

　和やかムードの維新との面会と対照的だったのが…。

石破総理
「代表に復帰をした…。いろいろご面倒をおかけしました」

　4日付で国民民主の代表に復帰した玉木雄一郎氏の表情は微妙です。

　結局、維新が賛成した与党案は160万円まで引き上げられたとは言え、年収制限が設けられたため、納税者の多くは現行制度から年およそ2万円から3万円の減税にとどまりました。

国民民主　玉木代表
「一言で言って、物価高騰対策として不十分な予算。昨年末に我が党と自民党・公明党の3党幹事長で合意した二つの約束、103万の壁を178万円を目指して今年から引き上げることに関して、中途半端な中身になり、極めて残念です。力不足で、ガソリン値下げができない結果につながった。議席を増やしていかなければいけない。手取りを増やす夏（参院選）にしたい」

（「グッド！モーニング」2025年3月5日放送分より）
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