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まとめアンテナサイトと提携してます。“乾燥と強風”燃え広がった原因は?津波免れた場所にも…大船渡の山林火災延焼続く【報道ステーション】(2025年2月27日) 炎上リサーチは芸能、事件、スポーツ、ネット全般の最新情報を24時間更新を続けるまとめサイトです。
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■住宅など84戸被害 地域に死者も
大船渡市は少なくとも84戸の住宅などが焼けたとみていますが、詳しい状況はまだ調査中です。避難指示が出されていた場所で死者も確認されました。三陸町綾里の小路地区で27日午前7時過ぎ、警察官が路肩に倒れていた男性を見つけたということです。
そして夕方、大船渡市は避難指示のエリアを拡大しました。これまでよりも対象となる人が1200人ほど増えた形です。元通りの生活を取り戻すまで時間がかかりそうな状況に、岩手県は…。
岩手県復興防災部防災課 田端政人総括課長
「災害救助法の適用について26日もご報告したところ。これを受けて応急仮設住宅の供与に向けた調整を開始した」
そして、県や市は火災で焼けた範囲を示しました。26日に大船渡市内で山火事が確認されていたのは赤崎町と三陸町の3つの地区。ここに焼失したエリアを重ねると、3つの地区がほとんど焼けていました。さらに、燃えている範囲はどんどん広がっている可能性があるということです。
■風向きが刻々変化 海からも水
地元の消防も夜通しで動いていました。
大船渡地区消防組合 荻野渉消防司令
「私が現場に着いた時には住宅の方に火が回っていた。風向きが変わった途端に住宅の方に火が押し寄せて。途中までは小康状態だったが、風向きが変わった途端に緊迫した」
(Q.風向きがころころ変わる)
「変わります」
(Q.水源はどうしている)
「最初は数カ所の防火水槽で対応していたが、夜になったあたりから水槽の水も足りなくなり、沢の方にも水を見たがなかった」
そうしている間も火は勢いを増していきます。消防団と協力して送水管を伸ばし、海から水を引っ張ってくることでようやく。
大船渡地区消防組合 荻野渉消防司令
「海が近かったのでその場所は良かったけど、本当に海がなかったらもっと大変な状況になっていたのでは」
(Q.今後の心配は)
「乾燥しているし、風も強いので、風が強くならないことを祈って消火活動にあたりたい」
岩手県久慈市から駆け付けた消防隊は25日、陸前高田市から延焼してきた山火事で応援に入っていたといいます。
久慈広域消防 野場星也消防副士長
「私たちが現場に到着したころには、住宅もしくは倉庫などに燃え移って最盛期の状況。風に左右される場面が多くて、消防団が逃げ遅れると大変なので、退避活動を優先して消火活動にあたった」
(Q.退避しながらの消火)
「そうですね」
(Q.それぐらい火の勢いが)
「とても強かった」
■津波免れた山間に火の手
消火活動には消防団の協力が欠かせません。佐々木さんも最前線で活動していました。
大船渡市消防団 佐々木勇気さん
「(港地区は)震災の時は高台にあったので(津波から)まぬがれたところ。今回そっちも結構な軒数の住宅が燃えた」
ところが27日になって一転。火の手が迫り、消防団も避難するよう指示されました。
大船渡市消防団 佐々木勇気さん
「消防団は活動も非常に危険だと。何もできない状況になった。本当であれば今すぐにでも行って消せるところは消したい」
山林と海に囲まれた小さな集落は刻一刻と変化する状況に翻弄されていました。時折、吹きつける風が集落から見える光景をどんどん変えていきます。黒煙が集落に向かってくることも。
遺影を仏壇から持ち出し、避難の準備を進める住民に出会いました。
避難準備をする住民
「火が近付いてきたからね」
(Q.もうここまで来ると時間、風向き次第)
「風向き次第だね。だからもう準備して(自宅は)焼けたら焼けたでしょうがない」
先祖の教えに従って山あいに建てた自宅は東日本大震災でも被害が出ませんでしたが…。
避難準備をする住民
「皮肉なものだよ。津波が危ないからと高台に建てた。高台に建てれば、こういうような火事に遭ったりして」
地元漁師の協力を得て、海から見てみると、山を覆う白い煙の色がオレンジ色に変わった場所がありました。炎が上がっていたのは綾里崎灯台の辺り。海の側まで延焼して岬の突端まで火が広がっていることが分かります。
■850人超が避難所で一夜
刻一刻と避難地域が広がる一方で公民館では暖かい炊き出しも。
避難している人
「温かい気持ちが出ますね」
(Q.家の情報は入っていますか)
「今の段階ではまだ家が残っているらしいけど、それも定かではない。次の日には灰になっているか残っているか分からないですね」
避難している人
(Q.どんどんエリアが拡大してますね)
「拡大してますね。心配です。やっと自分の家は大丈夫と確認できたけど、風向きによってどうなるのか分からないので一喜一憂」
避難指示エリアが拡大したことで27日夜、850人を超える人が避難所での生活を余儀なくされることに。
林芳正官房長官
「総理からは本日、人家への延焼を阻止するべく消防・自衛隊などが一体となって消火活動に全力をあげること、地方公共団体とも緊密に連携し住民の避難支援等に万全を尽くすこと、被災者の住まいの確保など被災者の生活再建に向けても地方公共団体と緊密に連携し支援に取り組むこととの指示があった」
■“大規模火災”拡大の原因は
(Q.なぜこれほどまで火が広がった?)
火災のメカニズムに詳しい、日本防火技術者協会・関澤愛理事長によると、燃え広がった理由は『乾燥』と『強風』の影響だといいます。
日本防火技術者協会 関澤愛理事長
「地表面に積み重なった枯葉が乾燥すると、とても燃えやすくなる。そこに火が付くと、徒歩の2倍ほどの速度で燃え広がる。そこからさらに枝葉まで広がってしまうと燃えるものが多くなり、強風の影響も相まって、さらに早い速度で燃え広がる」
さらに、火災が飛び地のように広がっている理由をこのようにみています。
日本防火技術者協会 関澤愛理事長
「通常は“飛び火”で広がっていく。田浜地区の中でも数100メートル離れた家が燃えているため、あちこちに“飛び火”しているのだろう。ただ、最初の出火原因は、焚火など“人為的な要因”の可能性も考えられる」
(Q.消火活動を難しくしている理由は?)
関澤さんは“特有の地形”を課題に挙げています。
日本防火技術者協会 関澤愛理事長
「平地の少ない半島地形で道路網も限られ、消防車両が火災地点に行くのが難しかった可能性がある。現地に到達しても、急斜面の山林で現場にホースを伸ばすのも困難で、水の確保も難しい」
また、空中からの消火活動も難しいといいます。
日本防火技術者協会 関澤愛理事長
「ヘリコプターによる上空からの消火も、強風のなかで狙った場所に水を命中させるのは難しい。今後の消火活動に関しては、住宅地への延焼を防ぐことに消防資源を集中的に投入することに尽きる」
■火災広げた『乾燥』『強風』なぜ?
(Q.ここまで乾燥し、強風が吹いた原因は?)
異常気象などを研究する、三重大学大学院・立花義裕教授に聞きました。
まず『乾燥』については…。
三重大学大学院 立花義裕教授
「この冬の強い寒波で、日本海側ではより多くの雪が降った反動で、太平洋側では例年よりも雨が降らず、乾いた空気が流れ込み、極度に乾燥した状態になっている」
そして『強風』に関しては…。
三重大学大学院 立花義裕教授
「温暖化の影響で北極の寒気が南下し、日本列島に押し寄せている。一方、三陸沖の海面水温は過去最高の状態が続き、寒気との温度差が大きくなっている。寒気から暖気に向かって吹く風がより強まっている。つまり山からの“おろし風”が強くなった。今回は大船渡だったが、太平洋側ならどこでも起こり得る」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
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