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まとめアンテナサイトと提携してます。なぜ日本で万博を?大阪万博プロデューサー・落合陽一 開幕までの1年間に独占密着【報道ステーション】(2025年4月10日) 炎上リサーチは芸能、事件、スポーツ、ネット全般の最新情報を24時間更新を続けるまとめサイトです。
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■いま万博を開く“意義”とは
全面鏡張りで、鼓動するように動く壁。万博でひときわ目を引くパビリオン。その名も『null2(ヌルヌル)』です。中に入ると、壁も天井も全てが一面、鏡の世界。LEDで作られたデジタルの鏡が広がり、訪れた観客に似たデジタルヒューマンと直接会話するという未知の体験が待っています。
このパビリオンを制作したのが、メディアアーティストの落合陽一さんです。
メディアアーティスト 落合陽一さん 「まっとうな設計じゃない。美術館・博物館として便利なものは作っても意味がない。それを作るなら万博でやる必要はない。博覧会じゃないと見れないものっていうのは今の時代では難しい。ただ博覧会でしか見られないものを作っている」
■向き合い続けた“コストの壁”
密着を始めたのは1年前。万博開催そのものに疑問が呈されていた時、落合さんはひたすらパビリオンの制作に打ち込んできました。作業場は空調のない倉庫の片隅。ここを間借りした理由は予算を抑えるためです。華やかなイメージの万博とは真逆の制作現場。それには理由がありました。
2018年の開催決定以降、万博には課題が山積していました。工期の遅れ。海外パビリオンの撤退。そして会場建設費の倍増。何のために万博は開かれるのか。その疑問と不安が世論として噴き出していました。
常に向き合ってきたのはコストの問題です。
メディアアーティスト 落合陽一さん 「どうやってコストを上げずに(建物)全体が動いているように見せるのか伸ばすかに命をかける。あそこの調整がつけばコストがかさまずにいく」
実は落合さんのパビリオンは、プロデューサー館の中で予算は最小だといいます。追加で必要となった部品や費用は自ら協賛企業を探して補いました。その数、実に400社以上です。
メディアアーティスト 落合陽一さん 「明日11時から協賛のお願いをします。社長が出て来てくれるそうなので。問題は11時に(スケジュールが)空いているか。開いてた」
落合さんがSNSで発信したメッセージには「屋根貼ってくれる方を募集しています」と、前代未聞のお願いも。やれることは全て自分の手で。休む暇なく、泥臭く作業を進めます。
メディアアーティスト 落合陽一さん 「LED出そうと思っているんですけど、2つしかつかなくて」
■パビリオンに注ぐ情熱の源
なぜ、そこまでして落合さんは万博のために情熱を注ぐのでしょうか。
メディアアーティスト 落合陽一さん 「世界で一番面白いものを作らないと、万博じゃないとみんな思っている。こんなものは見たことがないと思っているものを作らないと意味がないというのが、根底にあるスピリッツ。1970年万博の時はそれがすごく力としてあったんだろうなと」
1970年、高度経済成長の真っ只中で開かれた大阪万博。莫大な予算を投じた祭典は6400万人が来場し、200億円近くの黒字を生み出しました。成功の裏にあったのは、“ここに来ないと体感できないものを作る”という情熱です。
EXPO’70 テーマ館プロデューサー 岡本太郎氏 「人類全体の情熱が一つとなって燃焼する祭りがあるべきだ」
圧倒的な存在感を放つ『太陽の塔』はまさにその象徴でした。“誰も見たことがないものを作る”。落合さんが出した1970年から55年後の答えです。
メディアアーティスト 落合陽一さん 「(Q.1970年の違いは?)世界で一番面白いものを作ろうと思う人がいない。これが一番です。2005年(愛・地球博)ぐらいまでは多分あった。だってASIMOが歩いてるんですよ。イーロン・マスクもびっくりですよ」 「判子を押して発注をして、発注したものを発注物として納品されて、納品クオリティーが相手が満たす仕様になっていればいいという妥協が積み重なると、コストはかさむがクオリティーが低いという状態は常に起こってしまうので。そういったものじゃないだろうというのを僕は万博で思うこと。国が成熟したり、社会が成熟したりすると、いい加減では進まなくなってくるんですけど。本当はクリエーティブでいい加減で、だけど熱量があって、きっちりしてないが、やりきるしかないみたいな状況が一番面白いものが生まれると思う。それがいつの間にか契約と判子と納品と入札と、非常に多段構造の発注形式が生まれてきた時に、それでも熱量が失われないかどうかがポイント。結局のところ、熱量がこもったものは一体どこの誰が作っているんだと言ったら、現場で働いている人ですから。現場で働いている人と一緒になって汗を流してものを作れないと、なかなか面白いものは全然生まれない」 「(Q.しんどかったですか?)いや僕は楽しかったんですけどね、すごく。お金がないならないなりに面白いものを作ろうっていうことを、アーティストをやっているとずっとやることになるんだけど。企画は一緒なんだけど、表現形を変えながら作ってきたのがこの館のポイント。面白いですよ、だから」
■2025年にみせる“未来”
テクノロジーと人類が融合する未来の姿をアートで表現してきた落合さん。このパビリオンが観客に問いかけるもの。それは「人間よりもAIの方が賢くなった未来」です。
メディアアーティスト 落合陽一さん 「(AIの台頭で)人類が一番賢い生物じゃなくなった時に、じゃあ別に頭を使うのも人類のちょっとした“おまけ”だし、おしゃべりをしたり、考え事をしたり、発明をしたりするのも人間のちょっとした“おまけ”だってなった時に、それでも人類って何なんだろうっていうのが分かるといい。世の中SNSができて、デジタルヒューマンのエサみたいなものをみんながインターネットで吐き続けている。画像をあげたり、言葉を出したり、肩書をつけたり、プロフィールにいろいろ書いてみたり、その全てにはほとんど意味がないっていうことが多分そろそろ分かる。そういうことを全部書きためても、それでつけてきた記号は全部AIと比べたら、そんな大して機能もしないのになということが分かった時に、それでも何か目的なく人生をちゃんと楽しめるかどうかは、人類がいま問われている問題」
AIによって賢さを失った未来。それでも人類はどう生きるべきか考えてほしいと言います。
メディアアーティスト 落合陽一さん 「今までの人類には煩悩が多すぎるわけですけど、コンピューターがこれだけ働いてくれれば、ただ生きていてもいいだろうと。『生きることの意味なんてもうを考えなくてもいいんだ」と、ちっちゃい子とか大人が考えてくれるといいなと」
“AIは人類の脅威”落合さんはその立場を取りません。パビリオンの開発に追われるなかでも、AIとの共生について若者に伝えていました。
メディアアーティスト 落合陽一さん 「今はカンニングと言われているんですけど、AIを使って試験を解くことは。ただ、どうやったら効率よくAIを使って問題が解けるかは、人類がみんないまやっていること。つまり人間が便利な道具や資源が見つかった時に、その資源の使い方を考えるには豊富な時代。(AIを使えば)大体なことはできそう。でも100年前と今は何が違うかというと、実は何も違わない。AIと人間があれば、やらない人は50年後もきっと『いや50年前にこれがあれば俺は勝てた』って言ってると思う。音楽を創るのも自由だし、立体物を創るのも自由だし、プログラムを書くのも自由なので、その意味ではずいぶん早くなってきているので楽しい時代だなと思います。うちのパビリオンはAIになった自分としゃべるパビリオンなので、みんなが自分のAIとどう区別つけていくのかなとか、何をモチベーションに生きていくのかなって参考になってくれれば幸いです」
■万博は日本に何をもたらすのか
まもなく開幕。現代の日本で万博をやる意義とは。
メディアアーティスト 落合陽一さん 「大きいものを作る必要が今ないじゃないですか。ちょっと何か頑張ってやったら、ちょっと稼げる。信者を集めてフォロワーを作るみたいな世界で、ちょっとずつみんなからお金を集めて、ヒットユーチューバーになるとか、ブログで情報商材を売っているとか、そんなのいっぱい世の中あるわけですけど。あんなことじゃないですからね。デカいものを作る時に出てくるのは。出てくるでかいものや美しいものというものを体感してくれれば、それはもうただ単にスマホの板の上で人の興味を買い合っている、ただのタグ付けの問題の世界から、どうやって離脱するかということはすごく重要。そういったものを色々な国の人が本当に頑張って、色んなデカいものを作っているんだというのを感じられるかの方が僕は重要で。意外とそれを感じられなくなっているんじゃないかなと、ちょっと思ったりする。圧倒的にデカいとか、圧倒的にスゴいとか、なんだこれって思うようなものを感じられなくなっちゃったら、もうそれは国のおしまいだし、文化のおしまいなので。その文化のおしまいじゃないなって僕が思えるように、ちっちゃい子が見てて純粋にこれはすごいって思えるようなものが、たくさん見ていくと心に栄養がたまりますからね。ぜひ万博に来たことない人は、この機に来てくれるといいなと。何せ日本の中でチンケなちっぽけな話をやっているだけじゃなくて、何か世界中の面白い人が集まって頑張ってやろうと思っているものを見に行くと、SNS上でどうビューを稼ぐとか、くだらない肩書を集めるとか、どうでもよくなるぐらい、みんな真面目にものを作っているので。そういうものを見て、ディスっているだけで世の中変わらないんだなというのをちょっとでも感じれば、次の世代からは明るくなるような気がする。万博は揚げ足が取られて大変でしたからね。でも揚げ足は取られて大変そうだけど、でもね、中で作っていると、揚げ足どころの問題じゃなくて、やっべ終わるかなって方が重要なんですよ。ここには魂と熱量があるので、それがいいなと思います。熱量が重要」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
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